みなさんはiVPT(国際ベトナム語能力試験)という日本国内で実施されているベトナム語試験をご存じですか?
2020年から始まった新しい試験で、春季と秋季の年2回試試験が行われているようです。今回は2022年2月11日(金祝)に開催される2022年春季iVPTテストの出願がスタートしたので、それについて詳しく解説していきます。とはいっても、情報はすべて公式HPからです。大事なところだけピックアップしています。最新情報等は公式HPを随時確認してください。
iVPT(国際ベトナム語能力試験)とは
HPより
「国際ベトナム語能力試験」(International Vietnamese Proficiency Test; Kỳ Thi Năng Lực Tiếng Việt Quốc Tế) は、台湾国立成功大学ベトナム研究センター及び社団法人台越文化協会の共同研究開発に端を発するベトナム語能力認定制度である。台湾教育部及び、大阪大学、ベトナムハノイ国家大学、ホーチミン市国家大学、社会科学アカデミー、ハノイ大学、アメリカハーバード大学、オーストラリア国立大学等、国内外の多数の大学やベトナム語教育機関に認可されている。
VTS (Vietnamese Testing Service) は、台湾国立成功大学ベトナム研究センター及び社団法人台越文化協会が共同で設立し、「国際ベトナム語能力試験」を主催する機関である。「国際ベトナム語能力試験」実施を希望する各国の団体は、いずれも「国際ベトナム語能力試験」の運営に参加申請することができる。現在、日本の大阪大学及び神田外語グループが運営に参加している。
「国際ベトナム語能力試験」は、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)と2015年9月1日付けベトナム教育訓練省通知(17/2015/TT-BGDĐ)によるレベル分けの基準に従い、3レベル6級に分かれる。具体的には以下の通りである。A1 基礎級レベル、A2 初級レベル、B1 中級レベル、B2 中上級レベル、C1 上級レベル、C2 専門レベル。
受験登録の際、受験希望者は初級レベル(A)、中級レベル(B)、上級レベル(C)の中からレベルを1つ選び、試験の結果によって、A1あるいはA2、B1あるいはB2、C1あるいはC2の等級に分けられる。初級試験は聴解と読解の2部、中級及び上級は読解・聴解・筆記・口述の4部からなる。
https://vts-japan.jp/about/
どうやら台湾発のベトナム語試験のようです。
ホーチミン国家大学も認可しているとありますが、人文大学の担当者に確認したところ、ホーチミン人文大学ベトナム学科の入学にこの試験の結果は使えません(人文大学の入学にベトナム語試験A2以上が必要ですが、このiVPTの試験でA2を取っても大学出願には使えない、という意味です)。人文大学が主催しているわけではないからですかね。ちなみに、人文大学主催のベトナム語試験はベトナム以外にも韓国と台湾で受けることができます。日本では、まだ無いようです。
よって、ホーチミン人文大学に正規留学する上では、この試験を受ける必要は今のところなさそうです。が、力試しとしては良いのではないでしょうか。
2022年春季iVPT(国際ベトナム語能力試験)について
2022年春季iVPT(国際ベトナム語能力試験) の詳細を見ていきましょう。
出願期間:2021年12月1日~12月27日
試験日: 2022年2月11日(金祝)
出願方法:インターネット(銀行振り込み)
受験料:Aレベル→5000円、 Bレベル→9000円、 Cレベル→11000円
試験会場:神⽥外語学院(東京)と⼤阪⼤学箕⾯新キャンパス(⼤阪)の2か所
その他:AレベルとBレベル、AレベルとCレベルは併願可能。BレベルとCレベルは時間割の都合上併願不可。
iVPT(国際ベトナム語能力試験)の 試験形式
CEFRに沿って、A1からC2までの6段階にレベル分けがされています。人文大学と同じですね。 しかし、異なる点が一つあります。それは、A,B,Cの3種類のテストがこのiVPTでは設けられています。A1とA2はAのテスト、B1とB2はBのテスト、C1とC2はCのテストを受けます。当たり前でしょ!と思われるかもしれませんが、人文大学のテストは6段階すべてのレベルの受験者が同じ試験を受けます(スピーキングを除く)。AからCまでのすべてのレベルの問題を全員解く必要があったので、Aの受験者は勘で解くことが多いです(笑)実際に、僕が人文大学でA2を取った時は、リスニングは難しくてほぼ勘でした。
それでは、iBPTの3種類の試験A・B・Cについてそれぞれ解説していきます。
*公式HPから模擬試験問題を買えるので、詳しい試験形式はそちらで確認してください
初級Aレベル

初級Aレベルはリスニングとリーディングの2技能だけのようです。人文大学の試験だと4技能すべて受けるので、ここが違う点です。約40分で100点満点のテストです。

60~79点でA1,80~100点でA2を取得です。なので、59点以下だとだめです。きっと、このレベルの受験者が一番多いと思います。2技能だけなので初級レベルの教科書をやれば、高得点が狙えると思います。
Aレベルにおすすめの教科書↓
中級Bレベル

Bレベルから4技能すべてを受験します。それぞれ100点満点の合計400点満点です。スピーキングやライティングは独学では難しいので、ネイティブの方に教えてもらうのが一番です。

240~319点でB1,320~400点でB2を取得できます。また、4技能それぞれで50点以上が必要です。239点以下の場合は何もありません。A2がもらえるというわけではありません。
Bレベルにおすすめの教科書↓
上級Cレベル

Bレベルとほぼ同じ形式で、難易度が上がったとものです。こちらも、 それぞれ100点満点の合計400点満点です。

240~319点でC1,320~400点でC2を取得できます。また、4技能それぞれで50点以上が必要です。239点以下の場合は何もありません。B2がもらえるというわけではありません。
僕は現在、Cレベルを勉強中ですが日本語の教材はほとんどありません。そこで僕が考えた勉強法があります。↓
さいごに
台湾発のベトナム語試験の日本版というおもしろい試験ですね。僕は受けたことがないので何とも言えませんが、日本国内ではベトナム語の試験があまりないので、学習者は力試しとして受けてみてはどうでしょうか?東京と大阪の2か所でしか開催されませんが、ベトナム語が日本でも広く普及されていけば、この試験も全国で開催されるようになるかもしれません。
ホーチミンより受験する方の健闘を祈ります!!
コメント